ボーダーラインと携帯小説の世界

精神病患者達と携帯小説が好きな人とアニメ類が好きだったり、料理好き用

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翼1

20090425122614
画像は表表紙です。


 白く小さい箱に、満身に傷を負った真っ白な天使が安置されていた。
 それは窓から差し込む光を受け、まばゆいばかりの光を発していた。部屋には埃が充満し、光の筋はスモッグのように渦を巻くほこりを映し出していたが、それでもなおそれは美しさを失ってはいなかった。むしろそれが神秘性を引き出しているかのように見えた。
 翼は片方が綺麗に取れている。もしかしたら最初から持っていないのかもしれない。片翼の天使。そう考えると、神秘性はさらに増した。
 両腕は、パントマイムのように右にある壁か何かに寄り添うように差し出されていた。右腕は小さく折りたたみ、手をやや右後ろに添え、左腕は肘を曲げて右前に手を添えている。
 両足は、立ちひざで左側に足を投げ出してひざまずいているようだ。
 この天使は左側をつかさどるつがいの天使なのかもしれない。右側をつかさどる天使がいれば、外側の手をお互いの体の中央に差し出し、内側の手を合わせた瞬間に両手が固く結ばれそうだった。
 しかしそのつがいの天使は引き裂かれ、無残な姿になっていた。
 もう片方の翼は複雑骨折を思わせる。羽の向きがいびつで、毟り取られたように荒れ果てていた。骨折した鳥の翼のほうがよほど美しく見えた。
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  1. 2009/04/25(土) 12:25:29|
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