ボーダーラインと携帯小説の世界

精神病患者達と携帯小説が好きな人とアニメ類が好きだったり、料理好き用

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翼 6

 もう壮行会に行かなければいけない時間だ。そろそろ秘書と運転手が迎えに来るだろうと考えていると、呼び鈴が鳴った。
 秘書の岩田は普段は神経質な顔をしているが、ずいぶん上機嫌な様子だ。今日ばかりは不機嫌な顔は厳禁だろうと気を使ってるのだろう。
 まだ秀樹が若い時分、役員の言いなりになってバブルのあおりを受けて父から授かった会社を倒産の危機に追い込んでしまったため、もはや社内の人間は信用できなくなった。そんな中、唯一信用できるのが秘書の岩田だ。
「社長、例の件がございますので、私もご同伴させていただきます」
 玄関から出ると、直立不動の運転手が腰を曲げた。
 車内に入り、一服しようとタバコを出すと、秘書が火をつけながら言った。
「先方は先に到着しているはずですので、概要をまとめた書類の内容をご一読いただき、ご記憶下さい」
「分かってる。ずいぶん急な話だな」
「ずいぶん焦っているようです。二つ返事はなさらないほうがよろしいかもしれません。こちらです」
 受け取ろうと手をさしだした時、車窓越しに見覚えのある公園が目に入った。
 それは自室で見たアルバムにあった公園だった。信号待ちをして止まっている為、例のブランコが目に入った。よく見ると、女性がそのブランコに座り、何かを持って見ているようだった。
 秀樹はその光景に見覚えがあった。いつの日だっただろうか。そう、あれは確か小学校の時だ。
 由美は、いつも公園の中央にあるブランコに腰掛けて足で地面に絵を描きながら秀樹を待っていた。
ゆみちゃん。と声をかけると、決まって日ざしを浴びて元気になるひまわりのように笑顔を向けた。活発で一途な女の子は、いつも秀樹を向いていた。
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  1. 2009/04/30(木) 08:51:15|
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  1. 2009/04/30(木) 09:42:59 |
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