ボーダーラインと携帯小説の世界

精神病患者達と携帯小説が好きな人とアニメ類が好きだったり、料理好き用

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翼12

 それは紛れもない、昼に見つけたあのつがいの天使の片割れだった。それにも全体にヒビが入っていた。秀樹の持っていたものと同じくらいにボロボロで、大切そうにそれを持っていた。そのとき始めて由美と会わなくなった理由を思い出した。
 あれは父の葬儀の帰り、秀樹が部屋にこもっていた時のことだった。
「秀樹様、由美ちゃんがきてくださいましたよ」

 家政婦の声を聞き、まだ開いていない扉を振り返った。
「秀ちゃん」
 そう言いながら、ためらいがちに扉を開けた由美はそわそわしていた。
 由美は通夜には参加したが、学校があったので葬儀には来なかった。制服のままであることを考えると、恐らく時間を見計らってきたのだろうが、とても話をする気分ではなかった。
「悪いけど、今日は帰ってくれないか」
 由美は、そう言われることが分かっていたのか少し悲しげに微笑んだ。そうすることが自分の役目だといいたそうな目は、嬉しくもあったがそれ以上に秀樹の頼りなさを指摘されたようで悔しかった。
「今日は、受け取って欲しいものがあってきたの」
 そう言って、鞄の中から真っ白な片翼の天使の置物を取り出した。
「お父さんが亡くなって淋しくても、私がずっとそばにいるから。これはその証。対になってるのよ、ほら」
 由美はもう一つの左右対称の置物をかばんから取り出し、両の手の上で二つをあわせる。
「いらないよ、そんなもの」
 少し言いすぎたかもしれないと思ったときには、由美は不意をつかれて肩をびくつかせて俯いた。しかし、すぐに秀樹の目を見た。
「辛いなら、辛いって言っていいのよ。我慢する必要なんてないの」
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  1. 2009/05/06(水) 09:38:51|
  2. 携帯小説
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

まーさん、ありがとう!

お世話になりました。

>私の家でどうやって翼をかいたのですか?
小説家に〇〇〇のアップをテキストコピーしたのです。

>退屈しなかった?
夜は恋話(恋バナ)するのかと思ったよ。

>あ、おちた・・・
ヒヒッ←キモイ
  1. 2009/05/06(水) 14:02:03 |
  2. URL |
  3. たけ #-
  4. [ 編集 ]

私の家でどうやって翼をかいたのですか?
って言うかいつの間に?
知らなかった・・・
退屈しなかった?
メールで聞け?
ごめんちゃい
あ、おちた・・・
  1. 2009/05/06(水) 13:52:01 |
  2. URL |
  3. まー #-
  4. [ 編集 ]

さやうまさん、ふぁいと! なのです

そうですね……つらいのに、言えないことありますね。。。

感想ありがとうございます♪
  1. 2009/05/06(水) 09:57:28 |
  2. URL |
  3. たけ #-
  4. [ 編集 ]

つらいとき

つらいときつらいっていえる事の大切さってやつですね。
私はすぐ我慢できずにいってしまう方だけど、最近はいえない人がおおいですからね。
由美ちゃんの言葉、なんかジーンと来ますね。
  1. 2009/05/06(水) 09:52:34 |
  2. URL |
  3. さやうま #qZjO.u1.
  4. [ 編集 ]

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