ボーダーラインと携帯小説の世界

精神病患者達と携帯小説が好きな人とアニメ類が好きだったり、料理好き用

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翼13

その置物に向かって振り下ろされていた。
 「痛っ……っ……」
 由美の手の上にあったはずの置物は、秀樹の手によって叩き落された。二人の天使は縺れあうようにして堕ちた。
 秀樹は由美の悲しみに歪んだ顔から目をそむけ、くそっ! と捨て台詞を吐き、部屋を飛び出した。
「まって、秀ちゃん」
 秀樹は一目散に外に出てさまよい歩いた。何の目的もなく町を歩くと夕日が目に染みた。
 秀樹は走り疲れてなんとなく歩いていると公園にたどり着いた。 まるでずっと探しつづけた故郷にたどり着いたかのように、妙な望郷心に浸っていた。
 物心ついたときから由美と遊んだ場所。何度かいじめられていた由美を秀樹が助けたこともあった。気が付くと秀樹は公園のブランコに腰掛けて、夕日をじっと見ていた。
 すると、夕日の下に一点の影が出来た。正確には、由美の姿だった。
「あ……」
 ほぼ同時に声をあげた。おかしな光景だと秀樹は思った。小学校の頃からずっと由美を待たせていたところに秀樹が座り、由美は秀樹のもとに走ってくるのだから。
 結局自分は甘えているのだろうか。そんなはずは無い、そうあってはいけないんだ。そう自分に念を押した。
「やっと見つけた。ここにいたんだ」
 それは、安著と同情に満ちていた。しかし、信じることが出来なかった。きっと将来は玉の輿に乗ろうとしているのかもしれない。もう誰も信用できなかった。
 秀樹はきびすを返して今由美が入ってきた入り口と違う方向の出口に向かって走ろうとした。
 まってという声に後ろ髪を引かれ、一瞬立ち止まってしまった。「明日、ここで待ってるから。小学校の頃みたいに、ずっとここで待ってるから。だからお願い、私を迎えに来て」
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  1. 2009/05/07(木) 00:13:08|
  2. 携帯小説
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

さやうまさん、毎度!

>更新してくれてありがとう。
いえいえ、読んでくださってあり、ありがとうございます♪

>由美ちゃんの悲痛な叫びが、どうつながっていくのかな。
お! 次回予告ありがとうございます♪
  1. 2009/05/07(木) 09:32:40 |
  2. URL |
  3. たけ #-
  4. [ 編集 ]

今日も

更新してくれてありがとう。
由美ちゃんの悲痛な叫びが、どうつながっていくのかな。
  1. 2009/05/07(木) 09:26:27 |
  2. URL |
  3. さやうま #qZjO.u1.
  4. [ 編集 ]

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