ボーダーラインと携帯小説の世界

精神病患者達と携帯小説が好きな人とアニメ類が好きだったり、料理好き用

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翼 14

「さあな」
 秀樹はあいまいな返事をした。きつく目をつぶって、正直どうしたらいいか分からなくなって由美から逃げるように走っていった。
 結局秀樹はもうそこには行かなくなった。一人になって、これからずっと頑張っていくのに由美がいたら寄りかかってしまうかもしれない。そして裏切られたらどうなることか。それが怖かった。
 そうだ、思い出した。
秀樹は心の中でそう呟き、それなら何故今もいるのだと思った。
 女はふと考え、驚愕の後、期待と不安のいり乱れた表情をした。間違いない。恐らくこの女もそう思っただろう。
「由美なのか、相澤由美なのか」
 秀樹がそう言うと、女は涙を流して何度もうなずいた。顔を手で覆って、それでもうなずきつづけた。
 由美と秀樹は同い年だ。まさかこの年までずっとここにいたわけではあるまい。
「一体今までどうしていたんだ」
「あの後、ずっと待ってたのに来てくれなくて、結局私はデザイン会社に入ったの。それで、自立したけど倒産しちゃって。ここ数日夕方から深夜までここにいるの」
「そうか。あの置物を直したのも由美なのか」
「ええ、あの家政婦さん……なんていったっけ」
「安藤さん」
「そう、その安藤さんに手伝ってもらって一つは家に置いてくれるって言ってくれたの」
 やはりそうだったのか。だが、とにかく返さなければいけない。そのためにここまで来たのだ。
「またあなたに逢えて良かったわ。会社、大変だったんでしょ。今は順調なの?」
「その話は車でしよう。とにかくあれは返す」
 瞬間、由美の顔は曇り、俯いた。覚悟していたのかもしれない。それ以上何も言わずに秀樹についていった。
 二人は秀樹の部屋に入った。
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  1. 2009/05/08(金) 07:43:19|
  2. 携帯小説
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
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コメント

隠れゲーマーさん

なんか楽しそう……
だけど、無料は無料で何か必要なもの出てくるから、決断は慎重に。

アダルトサイト関連は消しますが、価格ドットコムや この手のサイト書き込みは、問題ないですよ~♪
  1. 2009/05/08(金) 15:36:54 |
  2. URL |
  3. たけ #-
  4. [ 編集 ]

さやうま さん、ありがとうございます♪

>由美ちゃんの…目に浮かびます。
表紙絵が目に浮かぶでしょうか?♪
  1. 2009/05/08(金) 10:11:47 |
  2. URL |
  3. たけ #-
  4. [ 編集 ]

由美ちゃんの…

悲しげな寂しげな、気持ちと表情が、目に浮かびます。
  1. 2009/05/08(金) 09:13:34 |
  2. URL |
  3. さやうま #qZjO.u1.
  4. [ 編集 ]

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