ボーダーラインと携帯小説の世界

精神病患者達と携帯小説が好きな人とアニメ類が好きだったり、料理好き用

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

翼22最終回

 こんなに近くにいるのに、お互いの心はどこかすれ違ってしまう。父が病床に伏していた時に言っていたことは、今ならわかる。だが、全てが正しいとは思えない。個が個でなくなった時、同になる。それはつがいではなく融合だ。二人は別々だからこそお互いが自分以上に大切で、愛することが出来るのだろう。
「由美、実は数日前からどうやって渡そうかと悩んでいたものがあるんだ」
 そう言って、秀樹はベットの端の布団の間に隠しておいた箱を取り出した。それには、天使の翼を模した指輪が入っていた。それは左と右で一組の翼になる特注の指輪だった。
「余命はあまりないが、結婚してくれないか」
 由美は秀樹と指輪を交互に見て、手を口に当ててまた泣いた。
「はい、喜んで」
 秀樹は微笑み、由美の頭を髪を梳くように撫でた。
 再会してすぐ結婚というのもおかしな話だが、戸籍上の、実際の形としての絆と共同生活がしたかった。秀樹は、それだけが由美にしてやれる最後のことだと思った。
 二つの指輪は太陽に照らされていつまでも輝きつづけた。
スポンサーサイト
  1. 2009/05/16(土) 00:46:22|
  2. 携帯小説
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<翼あとがき | ホーム | カボチャと鶏肉の甘酢炒め>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://take10005achi3fu8.blog56.fc2.com/tb.php/210-251ca060
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。