ボーダーラインと携帯小説の世界

精神病患者達と携帯小説が好きな人とアニメ類が好きだったり、料理好き用

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”この手で掴みたいものは……”10

一年前、
陸は大学近くで、その不幸な横顔を描きたくて一人の娘に近づいた。
「待ち合わせですか?」
公園の真ん中でぼんやりと立っていた少女は、春一番にスカートをなびかせながら、高校の制服を着ていた。
土曜の午前までの授業を終えて、友達と待ち合わせをしているような その娘には、不幸の影が差す。
遠くだからか、陸に気がつかない。

「キミ、今大丈夫?」
近寄ると、不意を突かれて振り返り、しまったという顔をした。なかなかの美人だ。
「ナンパはお断りします」
ツンとしながら言うところを見ると、声をかけられるのは慣れているようだ。
「いや、絵のモデルになってほしくて」

深く話すと、その娘は”あの”舞だった。

「電話つながらかったから、気がかりだったよ」
陸は取り繕(つくろ)うように頬をかく。
舞は、地面の石を足で転がし、後ろ手に組んだ手のひらを空にかざす。
「ねぇ……永遠は、あるのかな?」
消え入りそうな、唇を動かさずに呟いた声を、陸は聞き取ることができなかった。
「え? なに?」
「両親が」
舞は頭だけを陸に向け、言った。
「両親、亡くなったの。はぐれた時事故起こして。
電話に出られなかったのは、引っ越し前の騒がしい時期や葬儀だと思う」
陸の表情が固まると、舞の時間が動きだす。
「気にしないで。もう吹っ切れた。モデルね……。おっけ。付き合うよ。脱がなくて良いんだよね?」
陸は、真っ青から真っ赤に変わる。
「あははっ! 信号機みたい」
舞は、お腹を抱えて笑う。
「あ……ぇ? えと、うん。服も普通で十分綺麗だよ」

陸と舞は絵描きとモデルの関係になるたびに、お互いに心の距離が近づいていった。
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  1. 2009/06/13(土) 00:09:10|
  2. 携帯小説
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

さやうまさんそうだった(汗

>陸がかいた絵、それで賞とるのかな、とったのかな??
ハイ、”ある少女の横顔”って題名w

>楽しみ…わくわくわくわく←アラレちゃんっぽく


>15回…つっぱしれえ~!!!
キーンw
  1. 2009/06/13(土) 10:31:31 |
  2. URL |
  3. たけ #-
  4. [ 編集 ]

ほおー

舞さんにはそんな事情が…
陸がかいた絵、それで賞とるのかな、とったのかな??・
楽しみ、楽しみ。わくわくわくわく(←アラレちゃんっぽく)
15回ってことは、あと5回、全力でつっぱしれえ~!!!
  1. 2009/06/13(土) 09:38:53 |
  2. URL |
  3. さやうま #qZjO.u1.
  4. [ 編集 ]

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