ボーダーラインと携帯小説の世界

精神病患者達と携帯小説が好きな人とアニメ類が好きだったり、料理好き用

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父と精神病の娘と結婚と9

そして、一年後退院。

百合子は洋介と同棲した。決して破廉恥な理由ではない。
一人暮らしをしなければ……両親と一緒に……というのは精神的に参ってしまうからだ。

百合子は初めての恋人が優しく誠実な男(ひと)だったことが嬉しかった。
舞い上がって、ある日、ついつい地が出てしまったことがあった。
「なんで今日は遅く帰るって連絡しなかったのよ!? 薬の副作用によって震える手で料理作ったのよ!? 私は何時間かけて一晩のご飯作ってると思うの? 二時間よ!? 二時間!」
怒鳴り散らして、息をきらして言い切ると、洋介は、黙って座って謝る態度から驚きの色を隠せなくなり、吹き出した。
当然、百合子は怒鳴る。
「どうせ他の女といたんでしょ!? 私が恋愛初心者だからってバカにして!」
洋介は、座ってる姿勢のまま口を開く。
「……すまん。いや、百合子があんまり感情ぶつけるからさ。」
百合子は、呆気(あっけ)にとられ、「だからなに?」と言う。
「いや、今まで僕を怒らせないか、悲しませないか? 緊張して暮らしてたし、そう接するのはもう出会ってから一年くらいずっとだし。正直嬉しくて。。。感情を、返すものだから。僕は、君が病気でカンシャクもちなのに、ちっとも嫌なことを嫌と言わず僕に合わせてきた。気づいてたかい?」
信じられなかった。百合子は、幸せだから文句が無かったわけではない。
でも、
見捨てられたくなかった。だからがむしゃらに頑張った。『良い娘でいよう、わがままは言わない。文句も言わない。ましてや、”嫌い”だなんて絶対言わない』そう自分に言い聞かせてきた。

「全部受け止めるから」
そうだ、洋介はそういう男だった。
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  1. 2009/09/06(日) 09:45:32|
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