ボーダーラインと携帯小説の世界

精神病患者達と携帯小説が好きな人とアニメ類が好きだったり、料理好き用

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父と精神病の娘と結婚と11

「百合子、言い過ぎよ……」
やっと義母が口を出したのは、百合子へのフォローではなかった。
(所詮は他人。夫の方が大切よね……)
百合子は絶望感を露わにした。

しかも、沈黙する父についに百合子はついにキレた。
「言い訳とか、反論とかしたらどう!?」
父は、ただ一言言った。
「初めから産まれた理由を持つ人間なんかいるものか。」
百合子は、吐息を吐く。
「なら、私はどうすれば良いの?」
「皆、それを探して生きている。それは、曖昧で、不安定で壊れやすいかもしれない。これのように」
かん高い音を出し目の前のジュースのグラスを爪で突っつく。
思わず、百合子は父に自分に出されたジュースのグラスを投げつけた。
そんな曖昧な未来なんて、自分で壊してやる。

退院したものの、ボーダーラインの一部の人間は非常に攻撃的だ。
百合子は、発病は恐らく幼児期だが、発狂したのは15歳の頃。
バイト先の店主に怪我をさせ、無理やり処置入院されたことを思い出す百合子。
しかし、時既(ときすで)に遅し。義母はすぐさま警察に通報した。

百合子は、父の額に四針の傷を負わせた。

病院で、洋介とは”仕事で”再会した。
「またやっちゃった」
軽く自分の頭の小突き、舌を出す百合子。
洋介は、怒りもせず、慰めもしなかった。
「関心しないけど……進展はあったかい?」
百合子は、肩を狭める。
洋介の吐息が漏れるんだろうなぁ……と、百合子は落ち込むと、洋介の手が伸びた。
軽く脚を二回叩かれた。
「しょげるなよ」
一瞬だったけど、温かい掌(て)に触れ、百合子はボロボロと泪(なみだ)を流した。

それを見て、洋介は言った。
「ここを退院したら、結婚しよう」
突然の一言に、百合子は混乱した。
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  1. 2009/09/08(火) 08:35:41|
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