ボーダーラインと携帯小説の世界

精神病患者達と携帯小説が好きな人とアニメ類が好きだったり、料理好き用

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父と精神病の娘と結婚と12

「なんで……?」
洋介は、力が抜けた。
「嫌か?」
百合子は、真っ赤になる。頬はチークを塗ったかのような薄い紅。
「というか……」
洋介は続ける。
「嫌とは言わせない。百合子は僕が絶対守る。たとえ、それが運命に逆らうとしても」
洋介の口は、への字形になった。確固たる意志と決意。物腰が柔らかな普段の洋介とは別人。百合子は何よりも、新しい表情(かお)を見れたことが嬉しかった。頼りがいがある、漢(おとこ)らしい洋介。
結婚は……遅かれ早かれ、すると思っていた。
見捨てられ不安のある百合子の前から去るということは、自殺に追い込みかねない。
それを承知で付き合っていた洋介なら、きっといつかは……と、夢見てた。
ただ。
「なんで私なの?」
最初は慇懃無礼(いんぎんぶれい)だと思ったほど人当たりの良い人間が、自らを縛り付けかねない百合子を選んだことが、納得いかない。
いや、不安なのだ。何かあるのかと……疑ってしまう。
いくら自分に自信が無いからとはいえ、そんなことを考えるのは失礼だが。
「私は……めんどくさい女よ? ……ううん。女なんて立派なものじゃなくて、人というのも申し訳ないし……子供の頃から、”無能”扱い。生きてて申し訳ないし……。世間様の役にもたてない。役立たず」
洋介は、少し怒った。でも、本気じゃなくて、優しい怒り方。
「馬鹿を言うな。君は魅力的だよ。それは、他の誰でもない、僕が証明する。この世に必要ない生き物がいるものか。お父様が否定しても、きっと僕はお父様を説得して、二人を幸せにする。そうだ、それが良い。そうと決まったら、最低入院期間の目安の三カ月で退院すること。良いね?」
洋介は、有無も言わせず、他の患者の元へ。
(洋介と……結婚。よし、頑張るか!)
百合子にも、力が湧いてきた瞬間だ。
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  1. 2009/09/09(水) 00:05:31|
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