ボーダーラインと携帯小説の世界

精神病患者達と携帯小説が好きな人とアニメ類が好きだったり、料理好き用

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父と精神病の娘と結婚と15

結婚日は、真冬と決まった。あわただしいが、雪が降るかもしれないから。

ところが、百合子はマリッジブルーに突入。

家族が欲しい気持ちとは裏腹に、今まで自分の居場所が無かった家庭に、半ば絶望していた。だから……
「家庭が欲しいなんて、贅沢過ぎる……」
洋介は、百合子の肩を抱いて、一緒にかがみこむ。
「なぜ? 一緒に暮らそうよ」
百合子は、顔に手を当てて首を振る。
「羨ましかった。夕焼け空の下、お母さんと手をつないで歩いてる子も、星空を友達と見上げる子も、光が溢れる家庭を作る自信が無い……」
洋介は、百合子の目の前に回り込む。
「僕はなんの為に存在する?」
「……え?」
百合子は、思わず顔を上げる。
洋介は、優しく微笑む。
「車を僕が運転して、後部座席で君が我が子と遊ぶ方法がわからないなら教えてあげる。夕焼けこやけ、家族で手を繋いでおでかけする方法を教えてあげる」
「……あ……」
泪が、止まらない。
百合子の肩の力が抜けた。
(私……憎んでたんじゃなくて、寂しかったのかな……?)
と百合子は思った。
(ずっと……ずっと、小学生からずっと。他愛もない、大切な時間を追い求めてきたのかな……?)と、そう思うと百合子は自然に泣き笑いになり……。
「私、愛されて良いのかな……?」
洋介は、優しくキスをする。
「残念だが、百合子は既に愛されてる」
洋介は、少し力を入れて百合子を抱きしめる。
「痛いよ……洋介……」
それでも、洋介は力を弱めない。
「愛の力だ。頑張ったね。今まで、人生いっぱい、いっぱい頑張ったね……」
百合子の泪は止(とど)まるところを知らない。
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  1. 2009/09/12(土) 07:33:55|
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