狂気と芸術の交差する街
1章~文明と運命の交差点~第一回
「なぁ、なんで死んじまったんだよ!? エイジ……!」
二挺拳銃使いキアーラは嘆き悲しむ。骸(むくろ)と化した恋人の前で。
(幸せだったよ。君と出会えて……愛しのキアーラ)
――半年前――
世界三大美港の一つシチリア島に昨日からいる青年が、一人歩く。
プレトーリア広場で裸体の彫刻を観て、姫路城前の通りにある彫刻を思い出した青年が、「恥の泉とは言い得て妙だな……」とつぶやく。
青年は夜、ライトアップされて美しいと聞きここに夜着いた。
その前は、”ゴッドファ〇ザーPART?”の舞台、マレッシモ劇場という歌劇場にいた。
ここは、石畳に靴音が響くパレルモの街。
さながら、宮殿のように建ち並ぶ街並だ。
彼は午前中、紀元前八世紀に建設された都市、カテラドーレを訪れた。
ローマやイスラムをはじめ多くの文化の影響を受けたその街は、多種多様な建築様式が入り混ざっていた。それが、”文明の交差点”と呼ばれてる由縁だ。
食べ物もいくばくか宮殿料理のようで、レストランの装飾もそれを思わせる。
イタリアは温故知新を胸に、自国の歴史や伝統をも大切にしている。
人口は約5800万人。
イタリアは南北に細長く、温暖で四季がはっきりしている。
日本の気候とよく似ていて、ミラノ、ローマも東京の気候とさほど差がない。ただ、朝夕の温度差が大きい。冬季はかなり寒くなる。夏は乾燥し、雨は冬にやや多い。
さあ、この街で何が始まるか? 毎日更新します!
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- 2009/10/12(月) 14:43:10|
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